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山本作品完全レビュー 第8回「夏の思い出」

・・・さて

 

相変わらず暑い日が続きますが、夏はまだまだこれからが本番です!!

そんな夏の暑さを感じているとふと忘れていたある事を思い出しました・・・

 

という事で今日はどえらい久々となるこちらをやりたいと思います!!


山本作品完全レビュー!!!

 

・・・皆さま果たしてこのコーナーを覚えていらっしゃいますでしょうか?

ちょっと調べてみたら前回「極めてかもしだ」のレビューをやったのが2008年の8月という事で実に約1年ぶりという放置っぷりに僕自身がびっくりしました(爆)

 

というのもこのブログとももうちょっとの間の付き合いとなってしまうんでそれまでにできるだけ止まっていた企画の続きをやろう!と思い立ってまずはこれに手をつけてみようという事になったわけです!

 

・・・本当はアニメ感想やらイベントレポやら他のやつをやろうと思っていたんですが、先日購入してきた傑作選「夕方のおともだち」「レッド」の最新巻を読んで久々に山本直樹熱が上がってきたというワケです(笑)

 

そんなわけで今回ご紹介する作品はこちら!!

 

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 「夏の思い出」です♪

 

この作品は1994年に発売された作品で今ではすっかり山本作品の主要出版社となった太田出版から初めて発売されたオリジナルの単行本となります♪


内容はビジネスジャンプに掲載された表題作をはじめ、シリアスとギャグリアルとファンタジーが入り混じったかなり異色な組み合わせの短編集となっております!

 

毎回毎回山本さんの短編集には読むたびに衝撃を受けているんですが、この作品もまたなかなかにインパクト絶大な1冊です・・・


とりあえず収録されているお話を順番にご紹介していきましょう・・・

 

 


夏の思い出

 

表題作であり、この本最大の、そして全ての山本作品最大ともいえる問題作!!


お話は夏のある日、世間を賑わせていた連続婦女暴行殺人事件の犯人が逮捕されるところから始まります・・・

 

主人公の中年刑事はこの凶悪な犯人の取調べを担当する事になったのですが、この犯人は反省するどころか自分のやった行為を楽しげに、そして誇らしげに語り始めるのでした・・・

 

山本作品といえばエロと言っても過言でないくらい性描写に関しては必ず出てくるわけですが、
ぶっちゃけこの作品ほどその描写が生々しく、また不快にさせる作品はありませんでした・・・

 

基本的に犯人の独白と主人公の刑事の日常のシーンが切り替わりながらお話が進んでいくんですが・・・この犯人の独白があまりにリアル想像を掻き立てるようなセリフが絶妙読んでいて嫌な汗が出てくるようでした(汗)

 

もちろんやっている事は凄惨で決して犯人に同感する事など皆無なのですが・・・不思議な事に少女を犯し、殺す時の快感を生々しく表現する行為に不謹慎ながら興奮している自分がいてそこがまた恐ろしかったです・・・

 

この作品はそんな犯人の独白を聞いていくうちに主人公の刑事も徐々に自分の中に潜んでいる猟奇的な一面を感じ始めるといった部分が肝だと思うんですが、本当にヤバイくらいにそれが読者にも伝わるお話ですね

 

ストーリー自体は山本作品の王道どおりに淡々と、ほとんどヤマもなく進んでいってラストにちょっとしたオチを持ってきて唐突に終わるというパターンなんですが、読み終わった後の異常なドキドキ感はおそらくこの作品以外で感じたことはないでしょう・・・

 

とりあえず一言言えるのは「ヤバイ作品を読んでしまった」という罪悪感に似た気持ちでした(笑)

 

本当に感想を言葉にするのが難しいむしろしたくないというのが素直な感想かもしれません(汗)

 

知りたくもない異常犯罪者の心理をちょっとだけ知ることができる作品かもしれませんが、これを読んでどう感じるかは読んだ人それぞれに委ねられるのではないでしょうか?

 

不快な気持ちだけで何も感じなかったという人はきっと正常な心の持ち主かも?(笑)

 

ちなみにこの作品はVシネマ化もされているそうですが・・・ぶっちゃけ映像ではこの作品の本当の面白さ(?)を表現するのは難しいと思うんですが・・・(汗)

 

・・・まあ実際に観たことないんで何とも言えないんですけどね(爆)

 

 

 

 

ヤングフォーク

 

1973年、人類は滅亡する

 

そんな胡散臭い記事を雑誌で読んだ田舎町の冴えない中学生の主人公は人類が滅亡するまでに何をして過ごそうかと考えますが・・・結局自分には何もできずに趣味のフォークのレコードを聴いてギターを弾き語りながら淡々と生活を続けていきます

 

そんなある日、主人公の少年は同級生で同じくフォークが趣味の女の子・志室と知り合います


そしてその後は何度か二人は一緒にレコードを聴いたりフォークの話題で盛り上がったりと徐々に仲は進展していくのです・・・

 

んで、まあ山本作品のお約束どおりに主人公は志室に誘われて一線を越えてしまうのでした・・・

 

・・・と、割と山本作品の中ではよくある王道の青春モノなわけですが、この作品は冒頭で「近い未来に人類が滅亡する」という設定を持ち込んでいるのが斬新ですね♪

 

実はこの設定、かの有名な大予言をオマージュしていると思われるんですが、この作品が発表された数年後(実際の予言の年)似たような題材で山本さんは別な作品を書かれているんですが・・・

 

それが衝撃の問題作・世界最後の日々という作品なんですね♪

ぶっちゃけこのお話とは世界滅亡という設定以外はまったくの別物なんですが、このヤングフォークがそれの元になったともいえる作品ではないかと

 

とりあえず先ほどの夏の思い出で張り詰めた空気をちょっとだけ緩めるような感覚の作品である意味でほっとできるお話かもしれません・・・

 

あと時代設定が1970年代ということでその時代の空気感もうまくでていてよき昭和の時代を思い起こさせるノスタルジックな作品でもありますね♪

 

特に山本さんの趣味も入ってると思われる当時のフォークソングに関する話題なんかはかなり力を入れていてフォークの神・岡林信康吉田拓郎などの名前も何度も出てきて当時を知っている人はきっとニヤっとするはずです(笑)

 

僕はこの世代の人間ではないのであまり詳しくはないんですが、フォークの素晴らしさはかなり感じられましたね♪

 

ちょっとだけこの頃のフォークを聴きたくなってしまいましたよ(笑)

 

それからヒロインの志室外見は普通の田舎の女の子といった感じなんですが、主人公を誘うシーンではがらっと変わって色っぽさが出てくるという演出がこれまたニクいです(爆)

これぞ山本マジックですね!!

 

とにかく現代の人たちが忘れかけていたモノを思い出させられるステキな作品です☆
・・・でも主人公はなんかかわいそう(笑)

 

 

 

 

天国の扉

 

この作品は冒頭でいきなり作者である山本さんが登場して読者に「天国ってどんなトコ?」と問いかけてきます!

 

そして「俺だったらこんなのがいいなぁ~」という山本さんの妄想を描いたお話です♪

 

山本さんの想像力の豊かさとファンタジーへの憧れみたいなものを感じられるお話でかの丹波哲郎さんの名作・大霊界の山本直樹バージョンといった感じでしょうか?

 

まぁしかしそこは天下の山本直樹なわけで、ただ楽しくてなんでも思い通りな夢のような世界を描くだけでなく、オチに予想外にショッキングな展開を見せてくれます!!

 

・・・ぶっちゃけ途中まで楽しんで読んでいた僕はまったく予想だにしなかったそのシーンで衝撃のあまり言葉を失いました(汗)

 

まぁでもあれが山本さんの本能なのかと思ったら妙に納得してしまったわけですが(笑)

・・・という事でまたまた山本さんにあっと言わされた作品でした

 

ちなみにこの作品、どっかで見たなぁ~?と思ったら過去に森山塔名義で描かれた「さまよえる魂」という作品にお話の展開(オチも)が似てるんですね

 

わざと似せたのか偶然似てしまったのかは謎ですが、どちらも面白かったので全然問題ありませんが(爆)

 

 

 

 

静かな生活

 

登山が趣味の主人公の青年はある日練習中に交通事故により男の大切なモノを失ってしまいます・・・

 

さらに事故の後遺症として記憶が断片的に失われるという障害を脳に受けてしまうのですが、入院中に知り合った看護師の女性と恋に落ち、退院後に結婚をする事になるのでした♪

 

この作品はそんな二人の日常を淡々と、少しだけ奇妙に描いた物語です

 

主人公は事故の保険金を使って郊外に小さな家を建てて奥さんと静かに暮らしていくんですが、二人の関係はどこかドライでした・・・

 

主人公は時々記憶があやふやになってしまう症状に加え、当然モノがないために夫婦の夜の営みも不可能です・・・

 

それでも奥さんも特に不満を言わず(むしろそういうコトが好きではないとまで言う)暮らしていくのですが、途中から主人公がおかしな幻想にとらわれるシーンが何度か出てきてだんだんと訳がわからなくなってくるという山本ワールドに引き込まれていくのです☆

そして終盤は主人公が冒頭で知り合った男と一緒に宝物を求めて山を登るシーンへと続いていくんですが、お約束のごとく唐突すぎるオチとあまりにあっけない結末が待っているのでした・・・

 

ぶっちゃけこの作品、最初に読んだときはまったく意味がわからなかったんですが、何度か読み返すうちにだんだんとその雰囲気がたまらなくなってくるという麻薬のような中毒性を持ったお話ですね(笑)

 

性行為という男女間、ましてや夫婦生活になくてはならないモノ果たして本当に必要なものなのか?といった疑問を主人公が追い求めていた宝物に重ねて語られていたのではないでしょうか?

 

山本直樹=エロという図式が成り立つくらいその手のシーンは山本作品にはなくてはならない描写なんですが、この作品はそういったシーンはサービスカット的にちょっとだけ出てくるというのもその辺を暗示させているのではないかと思います・・・

 

男女の結婚生活で本当に大切なモノはなんなのか、僕はこの作品でそれを考えさせられました♪

 

・・・やっぱ山本さんの魅力はエロだけじゃない!改めてそう思えたお話でした☆

 

 

 

 

産業'93<夏スキー編>

 

この作品の舞台はどこかの地方にあるスキーリゾートホテル


ここは村興しと就職難、そして嫁不足を一気に解決するビッグプロジェクトという名目で建てられたホテルとのコトのようですが、やはりやってくるお客さんはそいう事が目的のカップルばかりだったのでした・・・

このお話はそんな人々の欲望が絡み合ったホテルで起こったある事件をさまざまな視点で描いた作品です♪

 

最初に読んだ時はその様々な人物のお話の描写から、以前にご紹介した「学校」に近い雰囲気の作品かと思っていたんですが、実際はあれよりももうちょっとシンプルで最終的には一つのオチになだれ込んでいく感じの作品でした☆

 

中心となる人物は久々にこの地へ帰ってきた男、ススム
そしてホテルの従業員(メイド)でススムと過去に関係を持っていた女性であるタヅ子の二人です

 

タヅ子はススムとはすでに関係を清算し、今では中年の支配人と身体の関係を持っていたんですが、ススムはその事をかつての友人であり今ではこのホテルのスタッフとして働いている佐吉から聞かされた事からこの作品は大きく動き始めます♪

 

ぶっちゃけストーリー自体はそれほど凝った内容でもなく、ページ数も少ないのですぐに読み終えられる内容なんですが、やはり何がすごいってお話の見せ方とキャラクターの心理描写のうまさでしょうね・・・

 

当初はただ無造作にピックアップされた人物の姿を断片的に見せているだけかと思っていたんですが、中盤以降お話が展開して行くにしたがってそれ以前の混沌とした内容のほとんどがラストの伏線になっていたという計算しつくされた演出に震えました

 

まさか冒頭で一瞬だけ出てきたアレが終盤であんな使われ方をするとは・・・(ネタバレ回避)

 

それから登場するキャラクターも個性的で特にススムの母親であるおばあちゃんのインパクトは絶大でした(爆)

 

あとこの作品は地方のホテルが舞台という事でネイティブな人物同士の会話は方言で書かれているんですが、それを全て横書きにしてアクセント部分に「・」が書かれていたりと徹底した演出方法は斬新でしたね♪

 

そんなまるで映画を見ているような演出先の展開を予想させる暇もないほどに畳み掛けていくストーリー展開が素晴らしい作品ですね♪

 

やはりこの作品も最初よりも2回目以降の方が面白く感じられるお話なのでぜひ一度だけで満足せずに何度も読むことをオススメします☆

 

 

 

 

どれいちゃんとごしゅじんさまくん

 

森山塔、復活!!(爆)

・・・という事でこの作品は今までの作品からがらっと変わって完全なギャグ&エロ重視のお話です(笑)

 

主人公のどれいちゃんごく普通の学校に通う女の子なんですが、この子はごしゅじんさまくんという鬼畜な男の子の言いなりになっていて毎日呼び出されてひどい事をされる日々を送っていました・・・

 

そんなどれいちゃんを影から見ていた少年、鰯水くんは彼女に「君は間違っている」と忠告をするんですが、どれいちゃんはごしゅじんさまくんとの間に愛があるという事でそんな話に耳を貸すはずもなかったのでした

 

そんな感じでごしゅじんさまくんの性奴隷として過ごすどれいちゃんいつかどれいちゃんを助けてあげると言いながら常に遠くから見守るだけというストーカーまがいな行動しかしない鰯水の3人のワンパターンな展開のギャグ作品ですね♪

 

ちなみにこの作品はその作風をイメージするためか、かなり力の抜けた雰囲気の絵で描かれているんですが、それでもその手のシーンはしっかりとエロスを感じさせる描き方天才・山本直樹の存在感を印象付けますね(笑)

 

あとこの作品はナレーションのようなト書きがまたいい味を出していて本編のいい意味でのくだらなさを引き立てていますね♪

 

これまで完成度の高い短編が続いていたんですがココに来てその作品のギャップにまず驚くお話ですね(爆)

 

やはりシリアスだけでなく、こういった完全なギャグモノも描ける所が山本さんの魅力なのではないかと思いますね☆

 

 

 


分校の人
 

そしてこちらもギャグ100%なお話(笑)

 

お話は父親の言葉が元となって地方の村の分校へと赴任してきた真面目一直線な中年教師・肉村

 

しかし彼が赴任したてきた初日に教室にいたのは深詰切子という女の子一人だけだったのでした・・・
 
そして切子は肉村に言うのでした
「先生って前の学校で生徒を妊娠させて逃げて来たって本当ですか?」

 

もちろんそんな事実はない肉村はそれを否定するんですが、なんとその場で切子は肉村を誘惑し始めるのでした・・・

 

そんな感じで真面目な教師が女の子にだまされる姿を見て爆笑するお話です(爆)

 

一応この後また別な学校でのお話もあるんですが、全部でたったの8ページというショートギャグ作品なんで内容もないに等しいですね(笑)

 

まあそれでも先ほどのどれいちゃんとごしゅじんさまくん同様にちゃんとエロシーンには力を入れてる辺り山本さんの執念を感じました(爆)

 

個人的にはかなり面白かったんですが、いかんせんお話が短すぎたのがちょっと残念でした・・・

できればこの後最終的に彼がどうなったのかを知りたかったですね

 

ちゅうわけで最初にあれだけ真面目なお話で始めておいて最後の最後をこんなしょうもない話で締めくくるという構成にまたもや読者は「やられた!」と思ってしまうのでありました(笑)

 

 

 

 

・お気に入りのセリフ

 

おれは死刑になるだろう
あと何年かで俺は死ぬだろう
だがあんたも・・・あんたもいずれは死ぬんだよ
おんなじさ
それまでの時間が長いか短いかそれだけだ
みんないつ来るかわからない死刑執行を待ってる死刑囚じゃねえか

 

※「夏の思い出」より

 

お話の最後に主人公が犯人の証言を回想するシーンのセリフなんですが・・・これほど深い言葉はたぶんないんじゃないかと(笑)

 

犯人は決して許されざる悪人当然この後死刑となるんでしょうけど、どうもこのセリフを聞くとなんともいえない敗北感みたいなものを感じました・・・

 

本当にこういうセリフをよく思いつくものだと改めて感心した一言でしたね

 

 

 


まあそんなわけで表題の問題作からラストのギャグ2連発まで非常に濃度の高い(毎回かな?)短編集となっております☆

 

やはりかなり衝撃的な作品なだけに山本作品初心者の方にはちょっと厳しいかもしれませんが、以前に紹介した学校と同様にハマるともう抜け出せなくなるほどにのめりこむパワーを持った一冊ではないかと思います!

 

衝撃作の多い90年代の短編集の中でも一際異彩を放つ作品なので山本作品をチェックする上で絶対に外せない作品なのではないかと思いますので興味のある方はぜひ読んでもらいたいと思いますね♪

 

単にエロだけを描きたいわけじゃないという山本さんの強烈なメッセージがたくさんこめられていますのでその辺を感じつつ楽しんでいただきたいですね(笑)

 

さてそんなわけで果たして次回はいつになるかともすればCRURUではこれで最後になるかもしれませんが(汗)

 

いつかまた山本作品のレビューをしたいと思いますのでその日をお楽しみに☆

・・・次回はもうちょっと初期のライトな作品をご紹介する予定(笑)

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山本作品完全レビュー 第7回「極めてかもしだ」

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みなさまごきげんよう♪

夏真っ盛りの午後、いかがお過ごしでしょうか?(笑)

 

え~ということでここ最近はやろうと思っていた事を立て続けにやりまくって一段落ついていたところだったんですが・・・

 

まだまだやる事は山ほど残っております!!!(爆)

 

そんなわけで今日はずっとやろうと思っていたけど諸般の事情により先延ばしにしまくっていたコレをついにやりたいと思います!!

 

山本直樹作品完全レビュー!!!

 

・・・皆様この企画を覚えていらっしゃいますでしょうか?(汗)

 

ということで過去の記事を調べてみたら前回「学校」のレビューから実に半年近くが経過していたわけですが・・・やはりなんとしてでもこのシリーズを完結させたい!!という想いが湧き上がってきたというわけなんです(爆)

 

ま~そんなこんなで今回ご紹介する作品はこちら♪


「極めてかもしだ」です!!!

 

実はこの作品、当初から早く書きたくて仕方がなかったんですが・・・いったいどのタイミングで書こうかとずっと悩んでいたですね(笑)

 

で、まあせっかくなんでこの機会にこのインパクト絶大な作品をレビューしたいなと思ったわけです☆


・・・そんなわけで御託を並べるのはこの辺にしてさっそくご紹介していきましょう♪


この作品は以前ご紹介した「はっぱ64」の連載後に同じくスピリッツにて連載された作品です!

前作同様にドタバタ系ラブコメというコンセプトは変わらないのですが、この作品はとにかくドタバタの部分がすさまじい勢いで強烈にパワーアップしているのです(笑)

 

それだけに連載時に読者にさまざまな衝撃を与えた作品であったと思いますね♪

しかしまぁやはり山本作品ということでエロ系の描写も当時の青年誌ではかなり過激な部類に入っていたようで後にBLUE同様に有害図書指定を受けた事もあったみたいですね・・・

 

それを受けてか小学館から最初の単行本が発売された後に文庫版も発売されたんですが・・・なんとこちらはフランス書院文庫という成人指定が付いた上での発売となっていました(汗)

 

ぶっちゃけそこまでするほど過激な内容ではなかったと思うのですが・・・当時はやはり色々と厳しかったみたいですね

 

ちなみに僕が持っているのははっぱ64と同時期に太田出版から復刻された愛蔵版です☆


やっぱ山本作品はこのサイズのほうがしっくりきますね(笑)


・・・んで作品の内容はというと

成績最悪根暗で容姿も運動もダメスケベでずるがしこい事だけが取柄超問題児かもしだ与一


彼はその性格から中学校時代にクラスからいじめを受けており東大を出て大蔵省に入ってみんなをいじめ返す事が夢なんだそうです(笑)

 

そんなかもしだくんが夢の第一歩とばかりに名門校・私立萬世院高校へ入学することになるのですが・・・これが学校中を巻き込んだ壮大なドタバタ劇の始まりだったのでした♪

 

教師の弱みを握ってまで入学したかもしだくん、しかし寮があると聞いてやってきたはずが男子寮はすでに取り壊されており、いきなり住む場所を失ってしまうのでした!

 

しかし人のいい教頭はそんなかもしだくんに気を遣い、なんと特別に女子寮に住むことを認められるのでした♪

 

しかもかもしだくんの住む部屋は沖津要という美人なクラスメイトの部屋だったのです☆

 

・・・と、そんな感じでかもしだくんとこの作品のヒロインとなる要を中心に常軌を逸したドタバタ劇が学校中で繰り広げられる・・・というのが序盤のストーリーの展開です☆

 

というのも実はこの作品、大きく分けて3部くらいにストーリーの展開が変わっていくんですね☆

序盤は先ほど言ったようにかもしだの突拍子もない行動に学校中が巻き込まれてその都度かなめがかもしだの暴走を食い止めていくというパターンなんですが、そんな事を繰り返しているうちに要への想いに気付き始めたかもしだ今度は要を自分のモノにしようとあの手この手で迫ります!!

 

しかしそんな矢先にかつて中学校時代に要が付き合っていたという男が二人の前に現れます!!

 

・・・果たしてかもしだくんの恋の行方やいかに?(笑)

 

といった感じで王道のドタバタ学園コメディー展開当時の少年コミック誌によくあった感じのお話になっております☆

 

最近の作品だとフルメタの短編(ふもっふ)とかにかなり近いかもしれませんね!
(両作品のヒロインの名前や容姿・性格がよく似ているのもただの偶然とは思えません・・・)

 

中盤ではそんなドタバタの末、かもしだくんはとある事情で寮を追い出されて一人放浪の旅に出ます・・・

 

そして放浪の末、謎の美女と出会い、彼女と一緒に生活を始めたりと予想外な展開に発展していきます!!

 

他にも人のいいお兄さんホームレスのおじさんなどといった味のあるキャラが登場するのもこの辺お話の魅力ですね♪

 

かもしだくんのあてのない旅の先にはいったい何が待っているのでしょうか?(笑)


・・・そして終盤になると突然お話は深刻化新任の悪徳教師である紫川の登場でかもしだくんたちの学校生活は脅かされていくことに!!

 

さらに成績別クラス編成という学校のやり方を廃止させようとかもしだくんは生徒会長に立候補します♪

 

そんな感じで生徒たちの学校との本格的な抗争という当初のお話からは予想だにできない方向へとお話が進んでいくのです!!


かもしだくんは学校を魔の手から救い、大団円を迎える事ができるのでしょうか?


・・・ということでドタバタギャグから一転してぼくらの七日間戦争のような子供たちと大人との戦いがメインの熱いお話になっていくのです☆

 

この展開は永井豪さんの名作ハレンチ学園を彷彿とさせてかなりワクワクしながら読んでいました♪


とにかく休むヒマもないほどにめまぐるしく展開していく作品単行本6巻・愛蔵版でも3巻というボリュームにふさわしい充実した内容の作品となっています☆

 

そしてお話の中でさりげなくさまざまな問題(特に終盤での教育現場に対する疑問など)を提示し、それをかもしだたちに代弁させるという手法普通のその手のモノの本よりもはるかに説得力と共感を得ることができました!!

 

この辺がただのドタバタギャグコミックじゃないとオススメできる所だと思いますね♪

 

そしてストーリー以外にもやはり特筆すべきは主人公のかもしだくんですね☆
当初は本当にしょうもない悪ガキ要を落とすために数々の姑息な作戦を取るという見る人が見たら嫌悪感しか沸いてこないようなヤツだったんですが・・・

中盤の放浪編での人間味溢れる行動や旅を終えて精神的に少し大人になったような姿を見ていると徐々に親近感が沸いてきます♪

 

そして終盤では学校中をあげて生徒達の中心となって教師と対立していく姿には感動さえ覚え、いつしか彼を必死に応援している自分がいました(笑)

 

そんな愛すべきキャラであるかもしだくんを作り上げた山本さんは本当に尊敬すべき人ですね!
・・・どうやらこのキャラは山本さん自身をイメージして作ったとかいう話も聞きますが(汗)

 

まぁ何にしても間違いなく全山本作品の中でもダントツのインパクトを誇る主人公でこれ以外の作品(森山塔作品含む)に多数登場している事からも山本さん自身がよほど気に入っているキャラだという事が伺えますね!

 

僕自身もやはり主人公キャラでは彼が一番好きですね♪
・・・てか他の作品の主人公がちょっとアレなのが多いだけですが(汗)


最近のコミックなんかではもうほとんど見られなくなってしまった学園の風景この作品を読むと鮮やかによみがえってくるそんな青春がたっぷりとつまった作品ですね♪

 

初期の山本作品に共通して言えることですが、ドタバタの中にとても深いメッセージが含まれていて笑いながら何か大切な事を気付かせてくれる作品なのではないかと思います!

 

特にこの作品に関しては完全に少年コミックのノリなのでおそらくもっとも読みやすいのではないかと思いますね☆

 

●お気に入りのセリフ

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・・・これぞかもしだのアイデンティティともいえるこの作品を象徴するセリフですね(爆)

「大人になったらガキ大将になる!」と言ったドラえもんののび太くんに通ずる潔さですね♪

 

こんな事を言えるほどに負けず嫌いないじめられっ子はそうそういないのではないかと(笑)

本当に彼のような学生がいれば現在巷にあふれている学校関係の問題も減るのではないかと思うんですけどね・・・

 

・・・あ、でもさすがにそれは別な意味でマズイか(汗)

 

 

●お気に入りキャラ:沖津要 image1061994.jpg


・・・まあやっぱり要です(笑)

本当かもしだが旅の途中で出会った少女もけっこうお気に入りだったんですが・・・やはり彼女の魅力には叶いません(爆)

 

もちろん彼女も他の山本作品のヒロイン同様に明るく元気でさらに男勝りな活発な女の子です♪


序盤こそかもしだの陰謀により事あるごとに辱めを受けるというサービスキャラと言っても過言ではないかわいそうな扱いしか受けていなかったのですが・・・

 

中盤以降は常にかもしだの行動を見守る立場になり、時には衝突し、時には協力したりかもしだにとってはなくてはならない存在になっていきます☆

 

不良にさらわれるもかもしだに助けられるお話では最後に感極まって号泣してしまうシーンにはかなりときめきました(爆)

 

そして終盤になると序盤と打って変わって教師たちと戦っていくかもしだにちょっとずつ魅かれていくような微妙な心理描写も随所で見られてこれまた萌えます♪

 

彼女もいわゆるツンデレキャラなわけですが、彼女はその男っぽい外見普段の性格とのギャップによりそういった女っぽい仕草が垣間見えるシーンすさまじいほどの萌えポイントをたたき出します(爆)

 

ぶっちゃけ山本作品のキャラの中ではダントツで最強のツンデレキャラであると思いますね☆

 

・・・個人的には長身&ポニテキャラの元祖だと思っております(笑)

 

さ~てそんな感じでどえらい久々に山本作品のレビューをやってみたわけですが・・・やっぱり初期の作品は最近のモノに比べると非常に読みやすくて素直に楽しめるので多くの人にオススメできますね!!

 

序盤の下ネタとドタバタの連続かもしだの性格に難色を示すかもしれませんが、最後まで読めばきっと名作だと感じられると思います!!

 

そんなわけで山本さんの初期の代表作といえる名作ぜひ一度お手にとってみてくださいね♪

 

・・・とりあえず次回も気が向いたらそのうちやりたいと思います(笑)

山本作品完全レビュー 第6回「学校」

・・・さてさて!!

 

ということでアニメ感想も一段落して引き続きお金もなくてネタがないために今日は久々にこれをやりたいと思います☆

 

山本作品完全レビュー!!!

 

・・・本当は前回のレビューからそれほど時間を置かずにやる予定だったんですがいろいろとあって結局1ヶ月ほど間が開いてしまいました(汗)

 

まあそんなわけで第6回目となる今回はこちらの作品を取り上げてみましょう♪

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「学校」です♪

 

この作品は1990年代全般にかけてさまざまな雑誌で掲載された短編を集めたものになっているんですが・・・

 

ぶっちゃけこの作品、ものすごいインパクトのある1冊です!!

ちなみに僕はこの作品とBLUEを一緒に購入したのが山本作品との初めての出会いだったんですが・・・今思うと運命的な作品とも言えるほど思い入れのある作品ですね♪

 

そんなわけで順番に収録作品をご紹介していきましょう♪

 

 

学校

 

 表題作であり山本作品の短編史上最高傑作とも呼べる名作です☆

 

 舞台はタイトルどおりとある学校のある日の放課後、外では激しい雨が降っている中でさまざまな人々の様子が断片的に描かれていきます・・・

 

 ここで語られるお話はというと、

 

 ・校内で売春をしているという噂のある少女その少女を金で買おうとする少年

 ・教室でクラスメイトの少女にギターを弾き語っている少年(本当はその子と××したい)

 ・超能力をもってしまったと言って保健室の美人校医にカウンセリングをしてもらっている少年

 ・息子がいじめに遭っていると言って担任の教師に抗議をしに来ている母親

 ・部活の先輩に性的なイタズラをされている少年(ちなみに先輩も男)

 ・部室ですでにレズプレイに及んでいる二人の少女

 ・教室の黒板に売春をしている少女の事を殴り書いている少女

 ・教室でこっくりさんを呼び出そうとしている3人の少女たち

 

 実にこれだけの事が同時進行で語られているわけです!!

 そして淡々とそれぞれのお話が進行していき、徐々にサスペンス的なテイストへと変わっていくんですが・・・この演出が鳥肌が立つほどに衝撃を受けました!!

 

 参考までに以下がこの作品の序盤の4ページなんですが・・・

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 これを見てもらえるとわかると思うんですが、この作品は基本的に見開き2ページの左右のコマ割りがまったく同じ(正確には線対称)になっているんですね♪

 

 しかもこれが途中から反対側のページのコマとそれぞれが対応するようになってきてややこしく絡み合っていく別々のシーンのお話が非常にわかりやすく読めるようになっているんです!!

 

 最初にこの法則に気づいたときは思わず声が出るほどに衝撃を受けました!!

 ・・・本当に山本さんは天才なんじゃないかと最初に思った瞬間でしたね(笑)

 

 んでこの物語は例によって終盤予想外の展開を迎え、最後は唐突に終了します(爆)

 

 結局中盤で語られたとある噂の真相については最後まで闇の中というある意味投げっぱなしとも言えなくもないラストなんですが・・・これも読後にいろいろと想像を掻き立てるという効果があって個人的には非常によかったですね☆

 

 余談ですがこの作品、初出は1991年頃に光文社の「コミックBE」という雑誌に掲載されたそうなんですが、どうやらその時の原稿は紛失してしまったらしく、97年に1からすべて原稿を描き直して別な雑誌に掲載されたという逸話があるみたいですが・・・そのオリジナルのバージョンも読んでみたいと思いましたね☆

 

 まぁそんなわけで初っ端からとんでもないインパクトを残す作品で始まりますが・・・この本のすごさはまだまだこれからだったりするんですね・・・(汗)

 

 

渚にて

 

 ある日主人公キタジマの元に訪れたのはかつてバイトの同僚で先日結婚をしたという人妻のイマムラだったのでした・・・

 

 旦那に内緒で一人遊びに来たというイマムラと一緒になんとなく海へ行くキタジマ

 そしてそこでどちらからともなく二人は行為に至ってしまうのでした・・・

 

 そんなわけで唐突に不倫をしてしまったキタジマだったんですが、二人は過去に何度か身体の関係を持っていたらしく、それを忘れられなかったのかはわかりませんがキタジマとイマムラはその後も激しくお互いを求め合います・・・

 

 ・・・という事でBLUEなんだってんだ7daysと同様に二人の男女の激しい性の様子を淡々と、そしてリアルに描写したストーリーよりも雰囲気を楽しむ作品です☆

 

 ただ今までのこの手の作品と決定的に違うことは二人が不倫の関係にあるというところでしょうか?

 

 作中で二人が結婚について話すシーンがあったんですがこの辺はちょっとだけメッセージ性を感じましたね☆

 

 山本作品ではこういった部分を取り上げることはあまりなかったんで新鮮でした♪

 

 そしてやはりこの作品も読み終わった後の空しさに近いようななんともいえない余韻がまたたまらなかったです☆

 

 濃い作品で占められている中で唯一とも言えるさっぱりとした作品だったと思いますね(笑)

 ちなみにこの作品がありがとう以降初めて山本さんが一人で描いた作品だそうですよ☆

 

 

ファンシー

 

 ペンギンの詩人彼の友人の郵便屋さん、そしてそのペンギンと文通をしている「月夜の星」ことファンの女性とのシュールでちょっと切ない愛憎劇?

 

 このお話はとにかくその初っ端のインパクトが絶大です!!

 なにしろ冒頭でいきなり人の言葉を話すペンギンが登場するわけですから(笑)

 

 んでこのペンギンに本気で恋をしてしまったこの女性は結婚を申し込むわけですが・・・当のペンギンは人間とペンギンの恋愛など成就しないとそれを断るのでした!

 

 外見はどう見てもペンギンなのにやけに人間くさいしゃべり方で紳士的に接する姿がまた笑えます(笑)

 

 しかしこの女性はあきらめることはせず、このペンギンの家に同棲する事になってしまうのですが・・・結局ペンギンと人間ということで一線を越えることはなく、プラトニックな関係を続けていく二人(?)だったのです・・・

 

 一方の郵便屋さんはというと、二人(?)の恋をサポートしながら、徐々にこの女性に魅かれていくのでした!

 

 そしてある日、成り行きで参加したパーティーの帰りに酒の勢いで(やや郵便屋さんが強引に)二人は身体の関係を持ってしまうのでした・・・

 

 その後もペンギンへの想いを持ちながらそれでも郵便屋さんと身体の関係を続けていく女性の心理描写なんかはなかなかにリアルでしたね♪

 

 そんなわけで人間二人とペンギン1匹という奇妙な設定のもとで繰り広げられる微妙な三角関係を山本さんお得意の独特なストーりー運びと演出で描かれ、ちょっと意外な展開を迎えつつラストにはすっきりとした結末を迎えます♪

 

 このお話は設定の独特さはあれど、その内容は純粋な人間の気持ちと男女の関係を切なく描いた傑作であると思いますね☆

 

 ちなみにこのお話は元ネタがあるらしく、ペンギンは大正時代のある詩人がモデルということらしいですが・・・なんとなくイメージができてしまうのは気のせいでしょうか?(笑)

 

 

青春劇場

 

 主人公のたけしずっと好きだった幸子という女性と付き合うため、今現在関係を持っているある人間とのケジメをつける事を決意します!

 

 ・・・しかしそのある人間というのは洋介というゲイの男だったとのでした(汗)

 ということで山本作品では珍しい男同士の関係を描いたお話です♪

 

 ごくまっとうな青春を送りたいと願うたけしだったのですが・・・洋介の巧すぎるテクにおぼれてしまい、結局別れることができずに苦悩するというショートコメディ作品ですね☆

 

 実はこの作品は主に下ネタ系4コマ作品で活躍している漫画家のとがしやすたかさんが原作を書かれているということで他の山本作品とはかなり毛色が違います(笑)

 

 というか男性同士のいわゆるゲイ描写がある作品というだけで(主にその気のない男性は)拒否反応を起こしてしまう人が多いかと思うんですが、そこは山本さん!その辺はあまりリアルになり過ぎないようにあくまでギャグとして描かれているため、僕はそれほど抵抗なく楽しめました♪

 ・・・それでも男の○○○のアップはさすがにきつかったですが(汗)

 

 

いいわけ

 

 主人公の少女は寝坊して急いで学校へと向かっていました!

 ・・・しかしその途中で困っている人とぶつかってしまい、話を聞くことになるんですが・・・これが全ての始まりだったのでした!!

 

 そんなわけでこちらも原作モノなわけですが・・・なんとそれを知る人ぞ知る超マニアックな変体(変態にあらず)成コミ作家である町野変丸さんが書かれているというから驚きです!!

 

 実はこの女の子が学校に向かう途中で人にぶつかってとんでもないことになっていくというのは町野さんの王道パターンなわけですが・・・このお話でも例に漏れずにとんでもない展開がこの少女に襲い掛かってくるわけです(爆)

 

 最初はお腹をすかせている男服がなくて凍えている男などを救っていく「星の銀貨」のような感じでお話は続いていくんですが、途中からだんだんとおかしくなり始めていき最後には衝撃の結末へとなだれ込んでいきます・・・(汗)

 

 てかぶっちゃけこの作品は僕がこの本を読んでもっとも直接的な衝撃を受けた作品でしたね(爆)

 

 正直最初に読んだ時は終盤の展開に吐き気すらもよおしました(汗)

 しかし僕の場合はこれを読んだからこそ他の山本作品も読みたくなったともいえるわけで・・・

 

 まぁそんな感じで人によっては嫌悪感さえ持ってしまいかねないほどの問題作ですね・・・

 これを楽しめるかどうかで他の山本作品も楽しめるかが決まるかもしれないといういわば踏み絵のような作品かもしれません(爆)

 

 ・・・ということでこの本を読む際は特にこの作品には充分お気をつけてお読みください(笑)

 

 

素晴らしき新婚旅行 -南海の大決戦'88-

 

 新婚旅行で南の島へとやってきたとある夫婦そこで二人は初めて一つになるのでした・・・が!

 

 なぜか行為に入る直前に嫁が重大な告白をするのでした・・・

 「あたしね・・・ほんとは・・・好きな人がいたの」

 

 ・・・という事でいざというときになってとんでもない事を知ってしまった旦那は行為を中断して詳しい事を嫁から聞き出すことになるのでした

 

 そんな感じでせっかくの新婚初夜だというのになかなかうまく行かない二人の夜が淡々と語られていくコメディ作品ですね♪

 

 この作品で最高に笑えるところは嫁との話の内容に応じて旦那の興奮度が変わっていき、それを○○○の角度で表しているというところでしょうかね?(爆)

 

 とにかくさっさとやってしまえばいいものを嫁が細かい話を持ち出していちいち中断する姿まるでコントのようで笑えました☆

 

 ・・・さてさてこの夫婦、いったいどうなるのでしょうか?その辺は実際に読んでご確認を(爆)

 

 

鶏男

 

 鶏男一号というマッチョな男が奇妙な世界で少女と××してしまい、その後それを覗いていた少年とも少女が××してしまい・・・といったお話(爆)

 

 ぶっちゃけこの作品に関しては詳細レビューを書くことができません!!!

 ・・・というものこれに関しては何度読んでもさっぱり意味がわからないからなんですね(爆)

 

 いったいここはどんな世界なのか?なぜ鶏男などという妙なヤツが女の子とそういう事をしているのか?そして後半唐突に登場して意味不明なことを言い始めるキャラたち・・・もう全てが理解不能のレベルで行われていくんですね(汗)

 

 ちなみにこれとこの後の最後の作品に関しては成年コミック誌で連載されたもの塔山森名義で描かれた作品なんだそうです

 

 ・・・そんなわけで内容よりもエロありきなお話でも妙に納得してしまったわけで(爆)

 まぁこういう不可思議な世界も後の山本作品の核となる部分なのである意味そういう部分を先取りしたお話とも言えるかもしれませんね♪

 

 

プノンペンの秋

 

 川本という女性と彼女の男友達二人は夜中まで飲み明かし、ベロベロのまま朝を迎えます・・・

 

 そしてその後は3人の非常に過激なプレイのシーンが繰り返されるだけ繰り返されて唐突に終了それだけのお話です(爆)

 

 ・・・というのも前述のとおりこの作品も塔山森名義で描かれた成コミのため、内容はほぼゼロに等しいですね(汗)

 

  まあこういうお話もこれはこれでアリなんですが・・・個人的にはこの作品でラストを閉めるという手法にまず驚きましたね(爆)

 

 ・・・そりゃ最後まで読み終わった後にとんでもないインパクトを残すわけですよ(笑)

 

 そんなわけでこんな部分でさえも山本さんの緻密な計算により(本当は適当かもしれないけど・・・)僕たち読者はまんまとやられて山本ワールドへ引き込まれてしまうわけですね(爆)

 

 

・お気に入りのセリフ

 

おおいみんな出てこいよお

外はもう晴れてるぞお

そんな小さいところにいたって腐ってくだけだぞお

 

※「学校」より

 

ラストシーン近くで学校から抜け出したとあるキャラが言ったセリフです♪

閉塞された空間である学校という幻想にとらわれていた他のキャラ達に向かって言った言葉なのでしょうけど学校という施設全般へ向けたメッセージのようにも感じましたね☆

 

・・・とりあえずあまりネタばれするのはよくないのでぜひ実際にこのシーンを読んで言葉の本当の意味をじっくりと考えて欲しいなぁと思いますね♪

 

 

と、まあそんな感じで個人的には1・2を争うほどの衝撃作と言える「学校」のレビューをやってみました♪

 

てかぶっちゃけこの本は初めて山本作品に触れる方にはあまりお勧めできません!(爆)

・・・それくらい濃い作品が揃っているので駄目な人はとことんダメなんじゃないかと

 

ただしこれでもし気に入るのであればきっとあなたはコアな山本作品のファンとなり得ると思いますのでぜひ他の作品も手にとって見てほしいですね!!

 

おそらくこの作品はコアな山本ファンに特に気に入られている1冊なんではないかと勝手に思い込んでおります(爆)

 

・・・ということで山本作品の中でも異色の問題作にして野心作、興味のある方はぜひどうぞ☆

 

また気が向いた時に第7回をやりたいと思いますので読んでやってくださいな!!

山本作品完全レビュー 第5回「はっぱ64」

さて最近ものすごい放置っぷりですが今日ももちろんネタはありません(爆)

 

・・・ちゅうわけでまたまたこれをやっちゃいましょう☆

 

山本直樹作品完全レビュー!!!

 

第5回目となる今回はこちらをご紹介したいと思います♪

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初のスピリッツ連載作品であるはっぱ64です☆

 

最近ではすっかり山本さんの常連雑誌となったビックコミックスピリッツに連載され、87年に小学館から全3巻の単行本が発売されました!

 

そしてその後BLUEを復刻させた弓立社から94-95年にかけて再販され、さらに98年には僕の持っている愛蔵版全2巻が太田出版から発売され全部で3つのバージョンが存在しているという人気作品なのです☆

 

僕の中でも初期の長編ではかなりお気に入りの作品となっている名作ですね♪

 

んでその内容はというと・・・

 

主人公の全田巽北海道の実家から大学進学のために上京していました

そしてその巽の婚約者である海野一葉は高校を卒業し、巽の後を追いかける為に同じ大学へ入学することに♪

 

・・・しかし時同じくして巽は葬儀屋を営む父親が倒れたという知らせを聞いて急きょ大学を中退し、北海道へと帰ってきてしまっていたのでした!!

 

そんなわけで一葉と入れ違いになってしまった巽だったわけですが・・・北海道には一葉の双子の姉である海野諸葉がいたのでした・・・といったところからこの作品は始まります♪

 

巽・一葉・諸葉の3人は昔からいつも一緒にいたようなんですが結局巽と一葉が付き合うという形になったようです・・・

 

しかし姉の諸葉も密かに巽を想っていたのはある意味必然だったわけで・・・

そんなわけで実家に巽が帰ってきて一葉もいないという状況を絶好のチャンスにとばかりに諸葉は巽にアタックを仕掛けるのでした(爆)

 

・・・一応この姉妹は一葉がロングヘアでおとなしい性格諸葉がショートカットで山本作品のヒロインキャラの王道ともいえる活発でハッキリした性格という区別はつくのですが諸葉がカツラをかぶって演技をすれば巽でも一葉と間違えてしまうほどにそっくりだったのです!!

 

それを多用して諸葉は何度も巽にイタズラをして困らせるのですが、ある日一葉も北海道に帰ってきてしまうのでした・・・(笑)

 

そんなわけで双子の姉妹に振り回されて苦悩する巽二人の乙女の恋心をコミカルに、そして時に切なく描いた青春ラブコメです☆

 

基本的には諸葉が一葉に変装して巽を騙すというのがパターンなんですが・・・この姉妹だけではなく途中から諸葉に惚れている教師の須方の登場や巽の同級生である糸部つぐむとの再会といったエピソードも語られてさらに3人の関係をかき乱して行くのでした♪

 

・・・んでまあそんな感じで色々な事があって巽の気持ちが揺れ動いていくんですが山本作品の主人公の例に漏れずに自分の気持ちがわからなくなってウジウジし始めるのでした(笑)

 

そんな巽に愛想を尽かした一葉一人東京へ帰ってしまいます!!

そして東京へ戻った一葉は心機一転新しい恋をしようと躍起になるんですが、その直後に井沼という男と出会い、勢いで何となく付き合う事になってしまうのでした・・・

 

一方北海道に残った巽と諸葉ついに一線を超えてしまい、こちらも友達以上の関係にまで進展してしまっていたのです!!

 

・・・と、話が進んでいくにつれて人間関係がややこしくなっていくわけですが・・・初期山本作品のパターンどおり決してドロドロの鬱展開などにはならずにあくまで明るくテンポよく恋愛模様が語られていくのでまったく肩肘張らずに楽しめます♪

 

とりあえず終盤にちょろっと山場(決して修羅場ではない)がありますが最後にはすっきりとしたさわやかなラストを迎えます☆

 

そしてこの作品もラストである意味“騙し”を山本さんはやってくれます(笑)

要は終盤まで最後の展開を予想させてそれを見事にひっくり返すわけですね♪

本当にこの辺の構成はお見事としか言いようがない・・・

 

・・・と、いう事で二人の美少女に振り回される主人公というこの当時連載していたあだち充先生の某作品に近い感じの設定のお話ですが個人的にはこちらの方がちょっとだけ変化球が効いていて好きですね♪

 

あともちろんサービスシーンの多さもポイントです(爆)

 

とりあえず初期の山本作品最近のほどクセがなくてどれもオススメなんですが80年代のラブコメ作品が好きな人や女性なんかには特にオススメの作品ですね☆

 

●お気に入りのセリフ

 

あたしたちいつも同じカッコして一緒に行動してた

巽さんはその二人から一葉を選んだ

別にそれはあたしでもよかったわけでしょ

 

たまたま偶然一葉を選んだわけでェ……

じゃあ偶然選ばれなかった私はどーなるの!?

 

自分とまったく同じ遺伝子を持った双子の妹である一葉を巽は選んだ、その事を持ち出して巽に自分の気持ちをぶつける諸葉のセリフです☆

 

諸葉が何度も一葉に変装して巽を騙していたのはただふざけていただけではく実際は自分が選ばれなかった事に対する諸葉なりの巽と一葉への対抗意識の表れだったのかも知れませんね・・・そう考えるとちょっと切ないですね

 

そしてこのセリフの後諸葉はさらに

「好きな人と甘く恋する私の姿があって、しかもそれは私じゃないなんて悪い夢の中にいるようで……」

 

と、言うのですが・・・山本さんは本当にこういうはっとさせられるようなセリフをよく言わせますね(笑)

 

自分とまったく同じ姿の別人が自分の好きな人と恋愛をしている・・・よく考えるとこれほど残酷な事はないかもしれませんね

 

双子という設定を使った恋愛モノはけっこうありますがこういう双子ならではの心の葛藤をリアルに表現した作品は珍しいのではないでしょうか?

(少なくとも僕はこの作品で初めて見ました・・・)

 

一見単純なドタバタラブコメに見えるこの作品なんですがこういった細かいところに注目してみるとなかなか深い作品なんだなぁ~と感じますね☆

 

これぞ山本マジック(爆)

 

●お気に入りキャラ:海野諸葉

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・・・ということで当然諸葉です(爆)

やっぱり山本作品のヒロインちゅうことで明るくハキハキとした性格で見ているだけで楽しいですね♪

 

心の中では妹の一葉への後ろめたい思いもありつつも常に前向きで時におちゃらけたりして巽をからかう姿ちょっとだけ大人の女っぽさを感じました☆

 

なんとなくですがこの辺が妹の一葉よりも魅力的に見えるのかもしれませんね♪

・・・まあでもこのキャラに関しては明らかに山本さんがひいき目に描いてる感じは否めませんけどね(汗)

 

そんなわけで個人的に山本作品のヒロインとしてはありがとうの貴子僕生きのセーナと並んで3大お気に入りキャラとなっています☆

 

・・・前に言ってたよりも増えてるような気がするのは気のせいです(爆)

 

まぁそんな感じで簡単にレビューをやってみましたが・・・個人的にこの作品は初期の山本作品の中でもっともオススメできる作品であると思いますね☆

 

とにかくひたすら楽しくドタバタを繰り広げるラブコメちょっとだけHシーンが過激な点を除けばきっとどんな人でも楽しめる作品ではないかと!!

 

おそらく今ではもう見られないと思われる山本直樹さんの純愛ラブストーリーの傑作、ぜひお手に取ってみてくださいな☆

 

・・・そんなわけで今日はこの辺で♪

最近他にネタがないので多分近いうちに6回目をやると思います(爆)

山本作品完全レビュー 第4回「気まぐれハーベスト・ホーム」

さて!!

 

ということで年明けからだいぶたって去年のまとめもあらかた終わったという事で今日は今年一発目のコレをやりたいと思います!!

 

山本直樹作品完全レビュー!

 

・・・そんなわけで最近まったくもってごぶさただったわけですが久々にやりましょう!!

もちろん目標である全作品制覇までやめませんよ?(爆)

 

さあという事で今回ご紹介する作品はこちら☆

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山本直樹さんの記念すべき初の短編集気まぐれハーベスト・ホームです☆

・・・今年一発目という事で初心に帰るという意味も込めて今回はこれをレビューします♪

 

この作品には1984年にジャストコミックに掲載された山本直樹名義ではデビューとなる作品「私の青空」をはじめ、84~86年にかけての本当に最初期の山本作品を1冊に収録したモノになっていて初版は87年に発売され、その後94年に未収録作品を追加してこけティッシュというタイトルで再販されました☆

 

初期の山本さんの作風は今とは違ってドタバタ要素の強いちょっと変わった形のラブコメや人間ドラマなどがメインとなっているので最近の作品しか知らない人なんかが見たらそのギャップに驚くかもしれません(笑)

 

ちなみに山本作品のウリでもあるエロ描写に関してもこの作品では皆無だったりします(爆)

※こけティッシュにはちょっとだけありますが・・・

 

・・・まぁこの頃はそのあたりは同時に執筆していた森山塔作品で補っていた訳なんですけどね♪

 

まぁそんなわけで収録作品を順番にご紹介したいと思います!!

 

※これ以外にも連載作品「まかせなさいっ!」の単行本未収録話も収録されているんですがとりあえずそれはここでは割愛します・・・

 

気まぐれハーベスト・ホーム

(※こけティッシュ掲載版では「ハーベスト・ホーム」)

 

 主人公の幸治は教師になるために東京から実家のある北海道へと帰る前日、浮かれすぎて居酒屋で泥酔してしまうんですが、翌朝自分の部屋で目覚めたらなんと知らない女の子が隣で寝ていた・・・というある種王道のパターンで始まるお話です♪

 

 どうやら幸治は居酒屋でこの女の子と意気投合した後、流れで自分の部屋へ連れ込んでしまったみたいです(笑)

 

 しかし当の本人はその事をまったく覚えてなくて困惑するのですが、その女の子はまったく気にする様子もなく、幸治に昨日の事を話すのでした☆

 

 その中で幸治は自分が密かに惚れている睦月という女性の事まで話していた事を知るのでした・・・

 

 しかし幸治は勇気がなくて睦月に告白する事もできず、そのままあきらめて北海道に帰ろうと思っていたみたいです・・・

 

 と、そんな事を話しているうちに幸治は自分の財布がなくなっていることに気づきます!!

 

すでにアパートは引き払ってしまい仕事は明日から始まるという緊急事態に遭遇し、最後の手段としてその見知らぬ女の子にお金を借してくれるようにお願いします・・・

 

 そこでこの女の子はお金を貸す条件として幸治に睦月の前で「一緒に北海道までついて来い!」と言うという事を提案します(笑)

 

 タイムリミットは飛行機の最終便の出る時間まで!!

 果たして幸治は睦月に告白することができるのか?

 そしてこの謎の女の子の正体は?

 

 ・・・といった感じのお話です☆

 

 まぁ初期の山本作品の王道とも言えるお話で読んでいて非常に清清しい気持ちになれます♪

 ・・・そしてこの頃から主人公の男がウジウジしていて情けないヤツヒロインの女の子は積極的でハキハキしているしっかりとした子というパターンができあがっていたんですね~☆

 

 とにかく表題作&冒頭を飾るにふさわしい作品です♪

 最後はちょっと意外なそれでいて微笑ましいラストも初期の山本作品のパターンで読み終わった後に思わず頬が緩んでしまう、そんなお話です!!

 

 

私の青空

 

 これこそ山本作品の原点!!

 ・・・ということで山本直樹名義ではデビューとなった作品です♪

 

 主人公きな子は冴えない女子大生、そんなきな子の部屋にある時とんでもない美女が遊びにやってきます☆

 

 ・・・なんとその美女はかつてきな子が惚れていたクラスメイト“男の子”涼くんだったのです!!!

 

 といった感じで突然女となってしまったかつての想い人との再会に困惑するきな子すっかり乙女になってしまった涼との奇妙な友情を描いた物語です☆

 

 大学受験に失敗し4浪となってしまった涼は現実を知り、自由を手にする為に何故か男を捨ててしまい、それが原因で家族と揉めて家出をしてしまったそうです・・・

 

 という事で涼は成り行きでしばらくきな子の家で厄介になるのでした♪

 

 しかしお洒落にも無頓着であまりぱっとしない容姿のきな子男なのに明らかに自分よりも女として魅力的な涼に対して複雑な感情を抱くのでした・・・

 

 そんな気持ちも知らずに涼はきな子をさんざん振り回しドタバタを繰り広げる事になるのですが、ある日きな子は電話で涼の家族からとある事を聞かされるのでした・・・

 

 このお話も初期の山本作品の例に漏れずにちょっと奇妙なそれでいてさわやかなドタバタ青春モノといった感じのつくりになっていてやはり読んでいて安心できるお話ですね♪

 

 ま~なんにしてもこの作品に関しては山本さんのデビュー作という事でその辺を意識して読んでいたわけですが・・・初っ端からこんな完成度の高い作品を描いていたとは驚きですね(汗)

 

 この作品の涼というキャラ今後の山本作品のヒロインの原点とも言える感じの性格すでにこの頃から山本さんの中でのヒロイン像というものが確立していたんですね♪

 

 物語の作風はこの後どんどん変わっていくわけですが改めて見直すとヒロインのキャラ付けというものに関してはこの頃からほとんど変わっていないことに気づきます☆

 

 やっぱりこういう女性が山本さんの理想なのかな~とちょっと思いましたね(笑)

 

 

ダブル・へリックス -おぼろ屋旅館の秋-

 

 若い女がウジャウジャいる混浴露天風呂があると聞いて田舎の山奥にあるオンボロ旅館へとやってきた長一郎と塔一郎の二人は入浴中に頭から血を流して気絶している全裸の美女を発見するのでした・・・

 

 旅館の主人である老夫婦はその女の子を見て35年前に男と駆け落ちをした挙句に死んでしまった娘「おぼろ」という少女にそっくりだと言い始めます

 

 しかし目を覚ました女の子は頭を打ったショックからか記憶を失っていたのです!!

 そして旅館の老夫婦はおぼろの生まれ変わりだとその女の子を大層気に入りこの旅館に住まわせる事にするのでした♪

 

 それからこの娘はおぼろとしてこの旅館生活をする事になるのですが・・・その美しさとミステリアスさにすっかり魅かれてしまった塔一郎と長一郎何とかしてこの娘をモノにしようと奪い合いを繰り返すのでした(爆)

 

 そんな中、うまくおぼろを連れ出す事に成功した塔一郎このまま35年前の二人のように一緒にここから抜け出そうと言うのですが、そこに血相を変えた長一郎がやってきて・・・

 

 といった感じで旅館にまつわる少女の運命と繰り返される悲劇を描いたちょっとミステリーなお話なんですが・・・最後には予想外の展開とちょっとだけ意外な結末が待っています♪

 

 ハーベスト・ホームもそうでしたがこういった謎の女の子初期の山本作品にはけっこう登場しますね☆

 

 ・・・そして最後にその真相を語るという手法も共通しています

 

 とりあえずこの作品も初期の山本作品テイストがたっぷり詰まった作品でかなりお気に入りですね☆

 

 

ごめんね暗くって

 

 これこそかもしだくんのメジャーデビュー作!!!(爆)

 

 ・・・ということで山本&森山作品の常連キャラであるかもしだくんが一般作では初めて登場した作品です♪

 

 大学に入学した根暗な男の子、かもしだくんはたまたま同じ大学に在籍していた日々野亜和という女の子と再会します・・・

 

 そんなかもしだと亜和のコントともいえるギャグ短編といった感じのお話です☆

 一応エピソードは2話あるんですが1話ではかもしだと亜和の再会のシーンを、そして2話では何故か二人がラブホテルの一室で目を覚ますというとんでもない事になっている冒頭から始まるストーリーとなっています♪

 

 とりあえずこの作品に関しては終始おバカなギャグで構成されているので他のお話よりもずっと気楽に読めますね☆

 

 特に2話のラブホテルのお話かもしだの無駄に熱い熱弁とラストのオチが最高に笑えました♪

 

 ・・・そしてこの後、かもしだくんは極めてかもしだで晴れて長編連載の主演を果たす事になるのでした!!

 

 そんなわけでかもしだくんの元祖を知る意味でも読む価値のあるお話なのではないかと思います(笑)

 

 

いちこさん探偵帳

 

 私立探偵の会田一子は今日も父親の亡き後を継いで事務所を切り盛りしていました♪

そんなある日、失踪した息子を探して欲しいという依頼が来るのですが・・・なんとその依頼主は一子のお母さんだったのです!!

 

 一子のお母さんは一子が探偵をしている事に反対し、実家に連れ帰ろうとするのですが一子は当然それを拒否し、父親の代から事務所の助手を続けている渋いオジサマの伊作「婚約者だ」というのでした・・・

 

 ・・・そんなわけで伊作とのちょっとだけ淡い恋愛描写を絡めつつ、探偵の仕事をこなす一子をメインとしたコメディタッチの人間ドラマといった感じのお話ですかね?

 

 まぁとにかくこの作品は登場するキャラがみんな魅力的でぶっちゃけ短編にしておくのがもったいないくらい面白かったです♪

 

 特に主人公の一子が伊作に自分の想いをぶつけるシーンはとってもピュアな気持ちになれましたね(笑)

 

 しっかりとした強い女というキャラが多い山本作品のヒロインキャラの中では珍しく女性のか弱い部分を見せた数少ないキャラだったかもしれません♪

 そういうわけでこの一子というキャラは他の作品のヒロイン達とはちょっとだけ違うイメージを受けましたね・・・

 

 それから当初失踪した(と思われていた)一子の義理の兄(一子の母親の再婚相手の連れ子)である涼との絡みも面白かったです♪

 

 ・・・んで結局初期の山本作品ではよくあるなんとなくめでたしめでたしで終わるわけですが、やっぱりこの作品に関しては続きが非常に気になったのでもうちょっとだけ続けて欲しかったと思いましたね(笑)

 

 

合い言葉はAXXX

 

 主人公の少年マコトの通う学校にアメリカからとびっきりの金髪美少女が転校してきます☆

・・・しかしその少女アーメットとある重大な病気に侵されていたのでした

 

 そんなアーメットとマコトの障害を超えた感動の恋愛劇・・・ではなくかなりふざけたドタバタギャグ作品です(汗)

 

 というかこの作品に関してはぶっちゃけ今読むとかなりヤバいです(汗)

 その主な原因はお話のメインとなっているアーメットの病気に関してなんですが・・・勘の鋭い人はタイトルでわかるかも知れませんがこの病気と患者を差別するようなネタが大量に出てくるんですね・・・

 

 掲載当時はまだ日本がこの病気に関してそれほど深刻になっていなかったためかと思うんですが今となってはぶっちゃけシャレになってません(汗)

 

 まぁそんな事情のためにこの作品だけは再販された「こけティッシュ」には収録されていません

 ・・・正直僕もコレを最初に読んだ時はさすがにちょっと笑えないなぁと思いましたね(汗)

 

 ちなみにあとがきで山本さんはこの作品に関しては僕がバカでしたと謝罪をしていました・・・(笑)

 

 という事で山本作品の中では今後再び日の目を見る事はまずないと思える作品なだけにかなりレアな作品といえるかもしれませんね・・・

 

 興味ある方は読んでみてもいいかもしれませんが気分を害しても当方は責任は取りません(爆)

 

 ・・・どうでもいいですがこれに登場する保険医の長寿庵先生はさっきのいちこさん探偵帳に出ていた伊作さんにそっくりです(爆)

 

 

こけティッシュ

 

 これは再販された「こけティッシュ」にのみ収録された作品です♪

 

 主人公の深海千三郎3月うさぎ童話社という絵本出版社に勤めるサラリーマン

 ある日深海は出張から久々に会社へと帰ってくるのですが・・・なんとすでに会社は倒産していて会社があったビルのオフィスはバニー出版なるエロ本の出版会社に変わっていたのでした!!

 

 あまりに突然の出来事にショックを受ける深海だったのですが・・・結局成り行きでそのバニー出版に勤める事になるのでした(笑)

 

 そんな深海に降りかかる数々の災難をバニー出版の美人女社長の相馬かけるやかつての同僚だった犬塚志乃といった女の子キャラたちとのサービスシーンを交えてテンポよくお話が進んでいきます♪

 

 子供に夢を与えるという仕事から一転してエロ本出版というまったく真逆な仕事をする事になってしまった深海の心の葛藤厳しい現実コミカルに描いた感じのお話になっていて基本はギャグながらもちょっとだけ何かを考えさせられるような内容になってますね☆

 

 まあとはいっても結局は初期の他の山本作品と同じノリなので肩肘張らずに笑って楽しめる作品ではないかと思います!!

 

 ・・・ちなみにこの作品の主人公の深海はどう見てもかもしだくんです(爆)

 

 

・お気に入りのセリフ

 

 悩みっていうのは暗い部屋の壁にペンキで描かれただけのにせものドアだって

 いくら考えても押しても引いてもびくともしない

 

 だけどね、その人がふりむきさえすればそこにはあけっぱなしの青空への出口があるんだ

 その人はただふりむくだけで青空を手に入れることができるんだよ

 (私の青空より)

 

受験に失敗し続けて悩んでいた涼がある時本を読んで自分自身について考え直すきっかけになったと告白するシーンのセリフです♪

 

この言葉を聞いたときは僕自身もかなり目からウロコが落ちた気分になりましたね☆

悩み事に没頭しすぎると周りの事が全然見えなくなってしまうけどいつでも開放される方法はすごく簡単な事なんだという意味だと思うんですが・・・なるほど!深いです♪

 

・・・まぁその開放される方法が涼の場合は男であることを捨ててしまう事だったわけなんですが(笑)

 

とりあえずデビュー作にしてここまでメッセージ性のあるセリフを言わせた山本さんの技量は本当にすごいなと思いますね♪

 

 

・・・と、まあそんな感じで一通りレビューをやってみましたが

やっぱりどんなに古い作品でもまったく色あせていないと改めて思える短編集でした♪

 

山本直樹という天才漫画家が誕生した記念すべき作品という意味でも価値のある一冊だと思います☆

 

そういえばこけティッシュの裏表紙にはこんな事が書いてありました・・・

 

 元気が出ます

 優しい気持ちになります

 心が安らぎます

 -そんな作品集です

 

もうまさにこのうたい文句のとおりといった感じの感想でしたね☆

今となってはこの本はかなり入手困難となっているかと思いますが山本直樹さんに興味を持った人には絶対に読んでもらいたいと思える作品です!!

 

機会があればお手にとっていただけるとうれしいですね♪

 

・・・ということで今回はこの辺で☆

また近いうちにお会いしましょう♪(笑)

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